顧客を起点に仮説と検証を重ね、商談化の精度を高める

PROFILE

小湊 壮人

大学卒業後に伝統的出版社の営業を務めた後、2014年10月にラクスに入社。『配配メール』『楽楽精算』の営業を経験し、2023年4月からインサイドセールス部の部長を務めている。

自己成長を求めて入社。10年で課長、部長へ昇格

ラクスに転職した理由から振り返ってください。

ひと言で言えば、環境を変えたかったからです。
新卒で入社したのは、創業100年以上の老舗出版社。安定基盤がある一方で、長年受け継がれたスタイルや手法を貫き、旧態依然とした文化が根強い会社でした。昔ながらの年功序列も色濃く残っていました。この環境は私にとってはぬるく感じられ、「このままでは自分の成長を見込めないのではないか」と危機感を抱き始めたのが、転職を考えるきっかけになりました。

自己成長の機会とスピード感のある環境に飛び込みたい。この思いを転職エージェントに伝えたところ、ラクスを強く推薦してくれたんです。話を聞くと、ラクスの成長スピードはIT業界の中でも突出していて、非常に合理的で成長チャンスにあふれた会社だと。ここで勝負したいという気持ちが高まり、ラクスへの転職を決めました。

入社後のラクスに対する印象はどうでしょうか

想像以上に合理的な会社でした。入社年次や年齢など関係なく、各々が合理的に考え、「なぜそうしたいのか」という根拠があれば積極的にトライさせてくれる会社です。もちろんそこには責任や厳しさも伴いますが、そうした環境での成長を求めた私にとっては望むところ。トークスクリプトや顧客へのアプローチ手法などの改善を重ね、成果を追求する日々はとても充実し、前職に抱いていた「やりたいようにできないもどかしさ」が晴れる感覚がありました。

『配配メール』『楽楽精算』の営業メンバー時代に得られた自身の成長は?

お客様にどんな悩み事があり、それに対してどうアプローチすれば解決でき、受注につながるのかを常に考えて動きました。その指針として、接続率や有効会話率、商談化率、受注率など、さまざまな指標を分析し、仮説と検証を重ね、PDCAを回すことを徹底しました。メンバー時代にそうした顧客起点の思考力や行動力、データ分析力を磨けたことが、その後のキャリアの礎になっています。

その後、入社7年目に『楽楽精算』の営業課長に昇格。どんな変化がありましたか?

責任の大きさを痛感しました。課長はメンバーの採用・育成・評価を担い、課の実績に責任を持つ立場です。このプレッシャーの大きさはこれまで感じたことのないものでしたが、メンバーとの対話を重視し、「常に顧客起点で物事を考えていこう」という考えを伝え続けました。『楽楽精算』の成長が一気に加速し、成長期のフェーズと重なり合ったのも、ちょうどその頃です。

振り返ってみると、2014年入社の私は、『楽楽精算』が広く認知される前の導入期から、成長期、そして今の成熟期へ、プロダクトライフサイクルの各フェーズを経験し、各フェーズにおける営業の進め方を広く経験することができました。この経験も、さまざまなお客様にアプローチするインサイドセールスに役立っています。

目的と手段をはき違えず、顧客起点でやるべきことを徹底

現在は『楽楽精算』のインサイドセールス部部長を務めていますね。その役割は?

受注目標に必要な量や質の商談を作ることがインサイドセールス部のミッションです。
私はその旗振り役として、部の戦略設計、目標設計、戦術実行に関する意思決定、組織運営などを行っています。

小湊さんが感じる、インサイドセールスの面白さとは何ですか?

受注をコントロールする司令塔のような存在になれる点ですね。
サッカーでいうと、インサイドセールスは中盤の要をなすポジションで、フォワードのフィールドセールスにゴールに結びつくパスを出すイメージです。

司令塔の役割を果たすために大切なことは?

受注率の高いパスを送るためには、お客様を知ることがとても重要です。
契約を前向きに検討中のお客様、他社のサービスと比較検討されているお客様、少しは関心をお持ちのお客様、ほとんど関心のないお客様…というように、お客様の関心度は多種多様で、それによって適したアプローチも違ってくるからです。

そのため、インサイドセールスでは、お電話の中でできるだけお客様の状況や関心度を掴み、「このお客様にはこの切り口から提案すると受注につながる」というように、顧客起点で受注までの仮説=シナリオを考え、PDCAを回すことに努めています。そうすることで、受注を見越した商談件数が増え、フィールドセールスも受注に向けて動きやすくなると考えています。

単にアポイントを取得するのではないのですね。

そうです。アポイントの取得が目的化してしまうと、本来やるべきことを見失ってしまいかねません。「目的と手段をはき違えないようにしよう」と、私はよくメンバーに伝えていて、自分自身でもいつも心掛けています。

インサイドセールスの目的はアポ取りのみではなく、お客様の業務上の課題・痛みを知り、それらを取り除けるように支援すること。お客様の置かれた状況を見て、今後何をすれば受注できるのか?そのために今やっておくべきことはなにか?という視点を持ってアポ獲得をしてほしいと考えています。

例えば、今は課題がないお客様でも数年後に課題が出てくることもあります。その時の第一想起を獲得するためには、今商談をして関係性を作ることも必要です。目の前の受注だけではなく、中長期的なプラスになるような活動もしていけるような組織にしていきたいと考えています。

活動一つひとつを振り返ることが、自らを強くする

インサイドセールスを経験することで、どんなスキルが磨かれますか?

『楽楽精算』のインサイドセールスでは、クラウド型経費精算システムのマーケット全体の動向を見ながら施策を考え、顧客1社1社の課題・状況に応じたアプローチをきめ細かく行っているため、自分が望めばマーケティングスキルと営業スキルの両面を磨くことができます。

また、施策を打つ際にも、成果を振り返ってPDCAを回すうえでも、数字・指標の分析をしやすい環境にあり、自分次第で数字・指標の分析・活用スキルが自ずと身につきます。 そう考えると、インサイドセールスはビジネス領域を広くカバーしているため、経験を重ねることでバランスのいいビジネスパーソンに成長できると思います。

そんなインサイドセールスの仕事にフィットする人とは?

まずは何事も素直に吸収できる人。これは成長のための必要不可欠な要素です。
次に、やるべきことをやれる人。インサイドセールスはさまざまな検討フェーズのお客様がいるため、お客様から「NO」と言われることも少なくありません。しかし、そうしたときにも目的・目標に立ち返り、誰のため、何のために今の業務があるのかを考え、目的・目標に向かってやり抜くことが、いずれ成果に結びつきます。

そして、振り返りができる人。インサイドセールスは多くのお客様とコンタクトを取るため、活動量が多く、一つひとつを疎かにしてしまいかねない面があります。しかし、それでは得るものが少ないでしょう。大事なのは、一つひとつの活動を振り返り、なぜうまくいったのか、あるいはなぜうまくいかなかったのかを分析し、次に生かすことです。振り返りをやった分が成長につながる仕事だと思います。

当事者意識を持つことで、仕事がいっそう楽しくなる

これまでのお話から、「成長」が小湊さんにとって重要なキーワードだと感じます。

私もそう思います。ラクスを選んだ理由も自己成長をめざしたからであり、ラクスは成長意欲の高い人にとって本当に恵まれた環境だと思っています。

私は入社して10年経ちますが、この間、ラクスは決して立ち止まることがなく、常に新しい課題、新しいミッションに向き合い、成長を続けています。 そうした組織の一員として、「日本を代表する企業になる」というビジョンを共有し、その実現のために何ができるのかを考え、実践することが純粋に楽しいですし、それが自分自身の成長に結びついていると感じています。

メンバー、課長、部長へ至ったキャリアの軌跡に、成長が体言されていますね。

ポジションとともに視座が高まり、心持ちも変わってきたように思います。
ラクスのリーダーが持つべきマインド・行動指針をまとめたリーダーシッププリンシプルについてもそうです。

メンバー時代には「誠意をもって人と接する」を重視し、お客様やチームの同僚、マーケティング担当、カスタマーサクセスなど、関係各所の立場に立って物事を考えるように心掛けていました。
課長時代には、「考えている事を言葉で伝える」を意識し、課のメンバーとのコミュニケーションを大切にしてきました。
そして部長昇格後にとりわけ意識するようになったのは、「自分自身の会社だと思う」。
部長になると視座が一気に上がり、より強く、日本を代表する会社にするんだと考えるようになりました。そうした当事者意識を持つことで、何より仕事がいっそう楽しくなったと感じています。

※所属・役職はインタビュー時点(2024年8月)のものです。

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