関西から日本を代表する開発組織を目指す

PROFILE

矢成 行雄

第三開発部 部長

2011年にラクス入社。前職はSIerを10年以上。受託開発、常駐派遣等の形態で汎用機、オープン系、Webを経験。ラクスではメールディーラーの開発責任者を経て、2020年より開発部長。その間、新サービス(店舗予約サービス、チャットディーラー)立ち上げ推進や、オフショア開発チームの立ち上げ支援等、多様な役割を果たしてきた。

顧客を向いて自由な開発ができるラクスへ

――  ラクスに入社を決めた理由を教えてください。

前職のSIer時代は、PGからSEへ、SEからPLへと、よくあるコースでスキルアップしてきました。しかし、SIerのあまりに過酷な労働環境と、顧客要件によって利用できる技術要素が制約を受ける現状に疑問を覚え、ラクスに転職しました。時間的にも技術的にも、制約に縛られ過ぎず、自社サービスで自由に開発がしたいという思いからです。入社後初めて任された仕事はBtoC新サービスの立ち上げプロジェクトリーダ。開発プロセスも、技術も、要件も、自分達で自由に決めていく環境でした。入社前に願っていた「自由に開発がしたい」という思いは100%果たされました。

――  矢成さんは開発部長として、どのような範囲を所管されているのでしょうか?

部内のメンバは総勢40人強。メールディーラー、チャットディーラー、配配メール、クルメルと4つのプロダクトの開発チームを統括しています。それぞれのチームに担当管理職がしっかりついていますので、私はその上位職として、部門全体の戦略立案、体制構築、教育育成や、メンバのモチベーション管理をメインとしています。時には、各プロダクト開発チームの現場にも入っていき、うまく機能していない体制面やプロセス面での課題に対してアドバイスします。

また、部内のプロダクトはそれぞれベストオブブリード型の開発を行っており、プロセスや技術要素は完全に同一ではありません。それは強みでもありますが、ともすれば部分最適や車輪の再発明に陥りやすい状況でもありますので、それを防ぐピンのような役目も果たしています。

業務としては、部内のメンバとの1on1を定期的に行っています。特に管理職やリーダなど上位メンバとの1on1は、プロジェクトの情報交換の意味で重要なので、週次レベルで行うようにしています。それ以外にも、各プロダクトの定例MTGや、開発機能のレビューには必ず参加をします。重要な意思決定を行う際の判断軸として、情報が非常に重要となるポジションです。

具体と抽象、現在と未来の行き来が大事

――  開発チームのマネージャーに求められる、知識・スキル・マインドはどのようなものでしょうか?

具体と抽象、現在と未来を行き来できる思考力が求められると思います。

全社の戦略をブレイクダウンし、部門・チーム・メンバの目標に落とし込んで行くことが重要ですし、逆に現場で起こっている具体的な事象は、抽象度を上げて把握することで初めて本質的な理解につながります。その意味で「具体⇔抽象」が重要です。また、組織の将来像や、今後顕在化するであろうリスクを把握し、それと現状とのギャップを相対化することで部門のアクションプランを策定していくわけですが、ここでは「現在⇔未来」が求められます。

「失敗を許容する」「小さく試して大きく育てる」を実践

―― どんな時に仕事のやりがいを感じますか?

立場上直接手を動かすことよりも、メンバを介して間接的に成果を出すことの方が多いです。そんな経験の中では、やはりメンバの成長を感じるときにやりがいを感じます。私は常々、メンバには積極的に権限を委譲し、仕事を任せるようにしています。それも「今その人ができること」よりも少し上のレベルの仕事を任せて、成長の機会を持ってもらうようにしています。メンバが成長し、できることが増えていくというのは、チームの成長にもつながりますし、非常に頼もしくうれしいことです。

また誰かに言われたものを作るのではなく、自分達が良いと思ったものを作る、自分たちのプロダクトにコミットできるというのも大きなやりがいです。当然、うまくいく保証があるわけではありませんから、リスクも大きいですが、それも含めてやりがいです。成功も失敗も自分たちに直接フィードバックが返ってくる、そこからまた次により良いプロダクトに向けたPDCAをつないで行けるというのは、とても楽しいことです。

―― 矢成さんが仕事の中で大事にされていることはありますか?

誰しも最初からうまくいくわけではありません。また、アウトプットしてみないと結果は分からないものです。ですので、失敗は許容するように心がけています。大事なのはそこから教訓を学び取り次につなげてもらうこと。8時間かけて悩み続けてたどり着いた結果よりも、2時間ずつの検討・アウトプット・フィードバック・練り直しを経た結果の方が精度が上なのは明らかです。その意味では、ラクスリーダシッププリンプルにもある「失敗を許容する」「小さく試して大きく育てる」は大事にしています。

関西から日本を代表する開発組織を目指す

―― 技術情報発信にも力を入れていますが、どんな取り組みなのでしょうか?

私の部門では主な開発技術としてPHPを採用しています。技術者としてのモチベーションアップ、また少しでも多くの社外の方に「ラクスっていいな」と思ってもらえるために、PHPをテーマとした技術発信を継続的に行っています。中核として毎月開催しているイベント「PHPTechCafe」は、もともと「もっとPHPについて勉強したい」というメンバからの提案がきっかけで始まった取組です。彼らのエンジニアマインドの高さには頭が下がります。「PHPer集団として日本をリードする存在になる」というテーマを目標として、今後も取り組んでいきたいと思います。

―― 最後に、目指す組織像について教えてください!

私たちエンジニアが所属する開発本部は「日本を代表するSaaS開発エンジニア集団となる」というビジョンを掲げています。私はその開発本部で大阪の開発部門の一端を率いているわけですが、日本、中でも「関西を代表する」ということを意識しないわけにはいきません。私たちラクスの開発組織は、東京だけでなく、大阪も二大拠点と呼ぶにふさわしい規模を持っています。技術でも、発信量でも、採用実績でも、関西のどこにも負けない組織を作り上げていきたいです。

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