楽楽精算の製品企画課にPMMが必要な理由

PROFILE

大平 竜也

2000年に人材サービス会社へ入社し、セールス・マーケティング領域にて顧客のBtoBセールス戦略立案~実行支援や、自社新規事業立上げを複数担当し、グロースまで実現に携わる。
2019年より、株式会社ラクスにて楽楽精算の製品企画部門の責任者として、顧客便益性の向上に向けた新機能/サービスの企画、売れる仕組みづくり、他企業とのアライアンスなどを担当する。

累計導入社数No.1を達成。さらなる成長のため、よりお客様に寄り添う体制作りに挑戦する

はじめに、大平さんの経歴とラクスへの入社理由を教えてください。

これまで人材サービス会社でアウトソーシングビジネスに関わったり、自社の新規事業を4つほど立上げてきました。その後、これまでの経験を活かして、SaaSビジネスに挑戦したいと思い転職しました。

その中でラクスを選んだ大きな理由は、IT技術で中小企業を強くするというミッションに共感したことです。今後の日本社会の発展のためには中小企業への支援が不可欠だと考え、入社を決めました。

2019年に大平さんが『楽楽精算』の製品企画課の責任者として入社されたことで、製品企画課が動き始めました。なぜ、サービスリリースから10年以上経った今のタイミングで製品企画課が新しく立ち上がったのでしょうか?

これまで『楽楽精算』は、お客様の声を丁寧に吸収して機能に変換しながら、マーケットインで製品開発を行ってきました。しかし、それだけだとお客様の顕在化したニーズや課題に対応することが中心となります。

今後のさらなる事業成長のためには、お客様がまだ気付いていない潜在的な課題を見つけ、まだ世にない新しい価値を提供していく必要があります。製品企画課はそれを実現するために、これまで以上にお客様の声を吸収・分析し、新しい価値をプロダクトアウトでも開発できる組織として新しく立ち上がりました。

『楽楽精算』はクラウド型経費精算システムの中で導入社数No.1を達成しています。すでに成熟している事業のようにも見えるのですが、ここからさらに新しい挑戦を行う理由はなんでしょうか?

たしかに、『楽楽精算』は現在約7,000社の企業様に導入いただいていており、(※1)累計導入社数No.1を達成しました。(※2)しかし、経理領域を取り巻く環境はどんどんと変化しているんです。今後もお客様に選ばれ続けてもらうためには、よりお客様の痛みに寄り添うことが重要になります。

例えば、電子帳簿保存法が改正されたことで、経費精算分野の電子化が進みやすくなりました。デジタル庁(仮)が新設されるなど、デジタル化の流れは今後もさらに加速していくでしょう。また、テレワークの推進など働き方の変化も進んでいます。

お客様の業務改善を実現し続けるためには、今後実施されるあらゆる法改正の要件に対応したり、環境の変化により生まれる経理担当者様の新たなニーズをきめ細かく吸収し、潜在的な価値をもサービスに反映させることが必要不可欠です。だからこそ、これまで以上にお客様に寄り添った製品開発を行える体制への挑戦が必要になります。

今までよりもさらに顧客視点を突き詰めるんですね。

そうですね。また、ラクスは「日本を代表する企業(日本の全上場企業で時価総額トップ100以内)になる」ことをビジョンにしており、そのために『楽楽精算』の導入社数と売上を数年後までに大きく伸ばすことを目標にしています。事業成長のためにも、よりお客様のニーズに即した機能をスピード感を持ってリリースし続けることが求められています。

ユーザーニーズを捉えた、売れる、選ばれ続ける製品を創る

製品企画課のミッションについて教えてください。

製品企画課のミッションは、「ユーザーニーズを捉えた、売れる、選ばれ続ける製品を創る」ことです。そしてそのためのビジョンとして、日本を代表するレベニューチームになり、『楽楽精算』の事業成長に貢献していくことを掲げています。

製品を企画するだけでなく、販売方法や販売戦略にまで関わっていくため、KGIとしては新規受注数と平均月額単価を向上させることを主に設定しています。

ミッションやKGIの達成のために、どのような体制に移行していくのでしょうか?

これまでの製品企画チームは、市場のリサーチから機能の企画、要件定義から開発の進捗管理までを行ってきました。しかし、今まで以上にお客様の声を細かく吸収・分析する上に、リリースした後の販売戦略にまで関わっていくことになると、領域がかなり広くなります。

リソース分散せずに、それぞれの領域で高い成果を上げるためには、役割分担して業務に集中しなければいけません。したがって、今後は製品企画の業務をPMMとPdMで分けていきます。

PMMとPdMはどのように役割が分かれるのでしょうか?

まず、PMMの役割とは「誰に、どのような機能・サービスを、いつ、なぜ提供するのか」を考え、その上で拡販の仕組み自体を作り、支援をしていくことになります。

対してPdMの役割は、PMMが定義したサービス機能の要求をより具体的に仕様に落とし込むことです。要求で定義された課題を解決できるようなシステムの実現方法を探り、実際にリリースするまでを管理していきます。

業務の流れとしては、PMMが企画した機能をPdMが具体化する。そして具体化された機能の拡販方法や戦略をまたPMMが作っていくことになります。

PMMの3つの活動方針

これまでの製品企画課は、企画領域や要件定義、開発領域を中心に行われてきたとのことでした。だとすると、PMMが担う販売戦略領域が特に新しい挑戦になりますね。

そうですね。そのため、採用に関しても今はPMMに力を入れています。

PMMについてもう少し詳しく説明すると、

①売れやすく、選ばれ続ける製品を作っていくこと

②販売増のためのエコシステムを作っていくこと

③売れる仕組み作りと運用・改善をし続けること

この3つを活動方針としており、これが『楽楽精算』のPMMとしての仕事内容となります。

まず、”①売れやすく、選ばれ続ける製品を作っていくこと”に関しては、誰に、どのような機能、サービスを、なぜ、提供するかを考え抜き、それを形にしていくことです。こちらは、今までも重点的に行ってきました。お客様の声などをもとに開発リストをまとめて、3か月に1回のペースで5~10の新機能やオプションサービスをリリースしています。

繰り返しになりますが、今後はマーケットインだけでなくプロダクトアウトで潜在的な課題を解決できる製品も企画していきたいと考えています。

  

”②販売増のためのエコシステムを作っていくこと”とは、お客様にとっての価値や便益は何かを考え、実現するためのアライアンスを形にしていくことです。『楽楽精算』単体では提供できない価値や便益を、外部サービスと連携することによって実現していく戦略を考え、実行していきます。顧客ファーストの観点で連携サービスを増やしていくことで、『楽楽精算』のエコシステムを構築していくことが求められるため、BizDevのような観点で事業を推進していく必要があります。

 

そして、”③売れる仕組み作りと運用・改善をし続けること”は、創ったサービス、機能がより多くのお客様に届くように、売れる仕組みを形にしていくことで、今後新しく挑戦していく領域となります。機能やオプションサービスをリリースするに留まらず、より多くの企業様に知っていただき、ご利用いただくための販売戦略や拡販方法を、マーケティング、営業、カスタマーサクセスなど関係部門と連携しながら推進していきたいと考えています。

例えば、オプションサービスをひとつのサービスと見立てて、目標数値を設計して関係部門と共通認識を持つ。製品をより知っていただくためのPRや製品サイト、ウェビナーでのプロモーション施策の検討をマーケ部門と行う。営業担当や代理店によりご提案いただくための資料作成を行い提供する。既存顧客向けの周知をサポートサイトやメールで行うためにカスタマーサクセスと連携して進める。

など、あらゆる領域で関わっていき、事業部を横断的に動いていくため、事業部長のような高い目線・広い視野をもって業務を行っていただけることを期待しています。

顧客ファーストにこだわり、新しいチャレンジを続ける

今後特にPMMの採用を強化していくとのことですが、どのような方が『楽楽精算』で活躍されると考えていますか?

顧客ファーストで物事をとらえて行動できる方は、やりがいをもって楽しく働けて、活躍できると思います。お客様のまだ気付いていない課題を先に私たちが気付き、解決するためのサービスを提供するためには、繰り返しますがお客様への理解が最も重要になります。

これまでの『楽楽精算』も、営業やカスタマーサクセスがお客様の声を丁寧に吸収してサービスを発展させてきました。今後は、製品企画としてもお客様と直接コンタクトをとって、理解を深める動きをしていきます。お客様が言語化できていない感情までも理解していくことが理想です。

徹底的に顧客視点にこだわることが、ラクスの文化でもありますね。

そうですね。ただし、リソースも無限にある訳ではないので、お客様のご要望すべてを実現できる訳ではありません。バリュープロポジションのような考え方を踏まえて、事業成長とお客様に提供できる価値の両方を最大化させていく視点も重要ですね。

最後に、大平さんはどのような方とこれから働いていきたいと思っているかを教えてください。

臆することなく様々なことにチャレンジしてほしいです。そして、ここにはチャレンジできる環境があります。製品企画課はまだまだ発展途上で、組織を作っている途中です。サービスだけでなく、組織作りに関してもどんどん新しいチャレンジができます。

『楽楽精算』という大きなサービスの製品企画を行う一方で、組織作りを含めた様々なチャレンジもしていけるのが製品企画課です。成長していきたい方なら、やりがいをもって楽しく働けると思います。ここに共感いただける方と、是非一緒に働いていきたいですね。

※1 2020年11月末日現在

※2 ITR「ITR Market View:予算・経費・就業管理市場2020」SaaS型経費精算市場:累計導入社数ランキング(初期出荷から2019年12月末までの累計導入社数)

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