市場トレンドと顧客ニーズを密に連携~老舗メールプロダクトのUI刷新プロセス~

PROFILE

写真左から

竹島 俊介 開発推進部 プロダクトデザイン課

西山 和人 ラクスクラウド事業本部 メールディーラー事業統括部 プロダクトマーケティング課

平野 明斗 ラクスクラウド事業本部 メールディーラー事業統括部 フィールドセールス課 課長

皆さんの役割や、担当業務を教えてください。

西山「メールディーラーの製品企画です。営業やカスタマーサクセスが受けるお客様からのフィードバックやニーズを収集し、要求仕様として開発やデザインチームに連携しています。」

平野「私はフィードセールス課のマネージャーです。インサイドセールスから商談を引き継ぎ、成約につなげるまでを業務としています。」

竹島「メールディーラーを担当するプロダクトデザイナーです。顧客理解を深め、課題解決へ向けたUI/UX設計を行っています。案件によっては最上流から入り、製品企画と協力して製品全体のUX設計や情報設計を担当することもあります。」

普段はどのように市場ニーズ・顧客要望を把握されているのでしょうか。

西山「営業やCSの皆さんからのフィードバックが一番多いです。解像度を上げるべきテーマについては、商談への同席などで直接お客様と会話し、一次情報もつかむようにしています。」

平野「お客様の課題に対し提案を行う中で、機能やシステム連携に関する様々な質問を頂きます。それに対して現行の機能が足りていなければ、要望として製品企画にお渡ししています。」

竹島「デザイナーはお客様と接する機会が少ないため、より一次情報に近い製品企画や営業、CSへヒアリングを行い情報を集めています。」

顧客要望を把握する際に気を付けている点はありますか?

西山「自分自身、チーム全体がどれだけ一次情報に触れているかが大事だと思っています。多機能なプロダクトで、いろいろなお客さんの使い方もありますので、ドキュメントに頼りすぎないように気を付けています。」

平野「営業はお客様からの要望に対しその場で代替案を提案することも多いですが、既存機能で賄えない部分はしっかり商談の議事録に残して把握・共有できるようにしていますね。」

竹島「基本的には、事業部から整理された情報を共有していただき設計を進めています。ただ、直接お客様の声を聴くことで仮説と異なっていたり、潜在的な課題に気付けたりすることがあるため、機会を見つけては積極的にインタビューに参加しています。」

これらの市場・顧客ニーズ情報をどのように案件につなげていくのでしょうか?

西山「機能要望を集約するデータベースの中で似たような要望が蓄積されると、案件として可視化されます。ただし要望の背後にあるお客様の課題によっては、アプローチが変わる可能性もあります。お客様がどんなゴールを達成したいのかを問いかけるコミュニケーションはしていますね。」

平野「お客様から商談で頂いた要望について、その背景、理由までヒアリングします。その要望とセットで顧客の課題・運用方法まで細かく議事録にまとめ連携するようにしています。」

機能要望の背景にある顧客課題まで深掘りして、デザインに連携していくわけですね。

竹島「はい。西山さん、平野さん、担当CSの方に具体的な顧客課題についてヒアリングすることで、よりお客様の要求を満たせる、課題解決に繋がる設計を目指しています。併行して、情報の深堀りがしやすいようにマーケティングの学習を進め、事業部が意識していることや単語を理解できるようにしています。」

今回はメールディーラーのUI刷新を行ったOLIVE PJについて、ビジネスとデザインの連携にフォーカスして紹介いただきます。まず、OLIVE PJとはどんなプロジェクトですか?

西山「ユーザー様が日頃のメール対応で使っていただく画面を新しいデザインにリニューアルしました。メール一覧画面、問い合わせの中身を確認する閲覧画面、それに対する返信作成画面っていうところの三つが対象となります。」

OLIVE PJが立ち上がった背景を教えていただけますか?

竹島「既に利用されているお客様を考慮して、あえて主要画面を変更してこなかったという経緯があったものの、リリースから20年以上が経ち、他サービスと比較すると流石にUIUXの調整が必要と感じたことがきっかけでした。」

西山「企画も、より使いやすいUIのご要望を頂くことが増えている現状は認識していました。そこで竹島さんと二つの課題を設定していきました。

一つ目は、機能が豊富であるがゆえにUIに情報を盛り込みすぎていたものを整理するということ。もう一つは、Webメーラーの時代にマッチしたUIにするということ。メールディーラーは運用歴が長く、Outlookのようなインストール型のメールソフトを参考にしてUIが作られていましたので、今の時代にあったものにしないといけないと考えました。」

どのように進めていったのですか?

竹島「事業部へのヒアリングで、多くのお客様がMDを導入する前に使用されているのはWebメーラーであることが分かりました。そのため、まずはWebメーラーに寄せたイメージデザインを作成し、事業部へ提案。ステークホルダー間で共通化された製品イメージを元に、製品企画、営業、CSと議論を重ね、まずは目指す形の大まかな方向性を固めました。

その後、情報整理に向けて情報やメニューの利用頻度や重要度を洗い出し、ニッチな機能やメニューは少し深い階層へ移動させるなどの作業を行い、大多数のユーザーが使いやすい製品を目指しました。」

西山「市場テスト用には、ユーザーの日頃のメール対応業務に対応するデモアカウントを作って、過去導入を検討いただいたお客様に見ていただいたんです。このUIなら十分使いやすそうです、といった反応を集めてブラッシュアップしていきました。

既存のお客様については長く使っていただいているお客様を中心に、何社かに意見をお伺いしました。業務フローを細かめにヒアリングしたんです。例えば権限設定、検索条件、ラベル項目等の設定や、お客様の運用フローを聞き、リニューアル後も運用が回るかなどを聞いていきました。カスタマーサクセスとも多くの意見交換を行うことができ、とても感謝しています。」

平野「商談ではプロトタイプを見せながらバージョンアップ予定の機能ということで反応を伺い、これならいいね、という反応を集めていきました。」

リリース後、どんな反響がありましたか?

平野「お客様に選んでいただけることはもちろん、使いやすそうというフィードバックをいただくことがとても増えました。竹島さんともお客様の満足のため一緒に攻めに行けたところが嬉しく、ありがたかったです。」

最後に、OLIVE PJを終えた感想をお聞かせください!

竹島「お客様の情報を蓄積していた西山さんや平野さん、さらに担当CSの方のおかげで、デザイナーは明確な判断軸に向けUI/UXの設計ができました。これからも頼りにしています!」

西山「OLIVE PJは長期にわたるプロジェクトでしたが、竹島さんとは息をするような連携で実現することができました。本当にありがとうございます。」

平野「守りに入らず、全員で一緒に攻めに行けたところがありがたかったです。お客様に選んでいただけるプロダクトとなり、とても嬉しいです。」

使いやすいUI実現の裏側には、市場のニーズを強い信頼関係で連携しあった皆さんの取り組みがありました。ありがとうございました!

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