PROFILE
比嘉 翔太
大学卒業後、証券会社で2年半ほど個人向け営業に従事し、2021年10月にラクスへ入社。「楽楽精算」のエンタープライズ(大手企業)向けセールスチームで、大手企業への新たなアプローチを推進している。
お客様との接点を増やすため、独自のアプローチを模索
比嘉さんは入社1年目から、大手企業に向けた新しいアプローチ手法をつくっていると聞きました。どういった内容なのですか?
アプローチする業種業界をあえて絞り込み、専門性を掘り下げることで提案の精度をあげ、お客様の課題解決に貢献するというものです。1年前に金融機関と医療法人からアプローチをスタートし、現在は新たな業種にも横展開を始めているところです。
どのような経緯でスタートしたのでしょうか。
ラクスではマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの各部門が分業し、リード(見込み客)の創出、商談アポイントの獲得、商談・契約、契約後のフォローという流れでリレーしています。
一方、西日本のエンタープライズ(大手企業)向けセールスチームでは、私が配属となった当時、さらなる事業拡大に向けた動きとして、リードの創出を独自に進めていこうという機運が高まっていました。
そこで、突破口の一つとして、チームに加わったばかりの私が推進役となり、新規のお客様へのアプローチからリードの創出、商談・契約を一気通貫で進めることになりました。
幅広いアプローチから、「狭く深く」へ
その過程で導き出していったのが、業種業界を絞り込む戦略だったのですね。
そうです。
第1段階として、リード創出のために1000社以上の企業へDM送付と架電を行いました。しかし思うように商談に至らず、第2段階では、商談アポイントの取得率向上をめざし、各企業の決裁者の方々に向けてバイネームによるアプローチに切り替えました。
この段階ではまだ業種業界を絞り込まず、幅広くアプローチした?
はい。バイネームによるアプローチを取り入れたことで、アポ取得率向上という成果は一定得られました。しかし、いざ商談に臨むと、お客様はこちらの話を聞いてはくださるものの、実際の導入には消極的――といった温度感のお客様がほとんどでした。
なぜだったのでしょうか。
幅広いお客様に向けて広く浅くアプローチしていたため、お客様の課題を深く理解した提案をできていなかったことが要因のひとつです。
アポの取得はお客様に「楽楽精算」を活用していただくためのきっかけづくり、つまり手段であるはずなのに、アポ取得自体が目的化し、商談のキーとなるお客様の課題・ニーズを十分に掘り起こせていなかったという反省がありました。
そこで、業種業界に絞って掘り下げることを検討した、と。
はい。「楽楽精算」の機能には汎用性があり、あらゆる業種業界に有効です。ただ、業種業界によって業務や課題が異なるため、どのように課題を解決できるかという提案には専門性が必要となります。
幅広い業種業界の企業へアプローチし、それぞれの経理業務の運用状況をつかんでいくにしたがって、業種業界に応じた提案の必要性を痛感しました。と同時に、そこに新たな活路を見いだせると考えたのが、金融機関と医療法人だったのです。
というと?
例えば、「楽楽精算」は社員の出張が多い企業の交通費精算業務を楽にすることが特長の1つで、お客様にまずご紹介することの多い機能でもあります。しかし、公共交通機関での移動が少ない地元密着型の金融機関や、ドクターやスタッフの外出がほとんどない医療法人に、その機能をご紹介しても響きません。それよりも請求書に関する業務と法対応に課題を感じ、解決策を探していらっしゃいました。
社内に蓄積された事例やデータにもあたっていくうちに、こうした業界ならではの運用や、よく利用されているシステム、共通するニーズなどが見えてきて、それらをもとに提案の進め方を体系化していきました。そして、「楽楽精算」が具体的にどうお役に立てるのかをお伝えすることで、商談につなげることができるようになったのです。
商談での手応えはどうでしょうか。
お客様から「とても有益な情報をいただきました」といったお言葉をいただいており、有意義な商談を進められていると感じています。
人を巻き込むことの重要性を痛感した1年
これまでのプロセスで苦労した点はありますか?
入社半年で新しい施策を任せてもらえたことを意気に感じ、当初は「まずはやってみよう」と、手当たり次第にアポ取得をめざしました。
しかし、計画性がとぼしく、DMの反響対応やアポイントの日程調整が重なり始めると、手が回らなくなってしまいました。実は割と早い段階で、行き詰まっていたのです。
どう打開していったのですか?
上長のアドバイスを参考に、要員計画から組み立て、社内から人員を回していただき、第2段階からチーム体制で臨みました。私自身はお客様とのやりとりから離れ、メンバーの皆さんが業務を進めやすいフローやマニュアルの精査、そして成果の分析と戦略の検討に注力することができるようになりました。
奏功したのですね。
上長やメンバーの皆さんには感謝しかありません。上長が予定表や要員計画の作成など、本当に初歩的なことからアドバイスしてくれて、「人を巻き込む」ことの重要性と責任を学ぶことができました。
「人を巻き込む」経験は、前職を通して初めてだったのですか。
そうですね。証券会社の営業時代は、まだ経験が浅かったこともあり、自分のことしか考える時間がありませんでした。
だから、私にとって新しいチャレンジ。「チームで達成をめざすことを伝え、協力を仰ぎ、フォローしながら推進していく力」を、この1年で磨くことができました。
ラクスに入社してから、自分ひとりでできることには限界があり、組織のパフォーマンスを上げられるようになりたいと思うようになったのです。
やりたいことを全力でサポートしてくれる会社
入社1年目から新しい施策に挑めると思っていましたか?
私が転職を考えたのは、成長企業で自分がどれだけパフォーマンスを発揮し、バリューを生み出せるのか、挑んでみたいと思ったからです。
ラクスはそのチャレンジができる環境だと思って入社しましたが、まさかこんなに早くチャンスを得られるとは思っていませんでした。
入社してみて、ラクスという会社はどのように映っていますか?
やりたいことを全力でサポートしてくれる会社だと思います。
もちろん、何でも自由にできるというわけではありません。なぜそうする必要があるのか、どんな成果が期待できるのかといった論理的な理由が求められます。
しかし、私が本気で考えたことに対して、上司や先輩は真摯に向き合い、どうすれば実現できるのかを一緒に建設的に考え、「一緒にやっていこう!」というスタンスで後押ししてくれます。
施策を一緒に進めているメンバーの皆さんは、どんな存在ですか?
とても心強い存在です。なかには仕組みづくりが得意なメンバーがいて、お客様へより効率的にアプローチするための情報共有やツールの活用をどんどん進めてくれています。
自分と異なる強みを持つメンバーと取り組むことで、施策がさらにレベルアップできそうだとワクワクしています。
すべての施策に共通するのは、「お客様のため」
今後の展開について教えてください。
金融機関、医療法人に続き、新たな業種業界へのアプローチをすでに始めていて、そうした横展開を今後、随時進めていきます。そのためには、チームで施策をブラッシュアップし、パフォーマンスをあげ続けられる仕組みをつくっていきたいと考えています。
そのモチベーションの源泉は?
すべてはお客様のお役に立つため。私が営業としてぶれずに持ち続けている信念です。
チームで新しい施策づくりに挑んでいるのも、業種業界の専門性を磨いているのも、お客様の課題に正面から向き合い、その解決や成長のお力になるためです。「お客様のお役に立つこと=自分の実績」と考え、これからもチャレンジを続けていきます。