PROFILE
河内 真愛
経営管理本部 人財採用部 キャリア採用2課 課長
大手人材サービス企業に新卒で入社し、人材紹介サービスの法人営業を経験。企業に対する採用支援だけでなく、働く人の成長・キャリアにもっとコミットしたいと考え、2019年、「人」への投資が加速するラクスに入社。入社4年目にリーダー、6年目にアシスタントマネージャー、7年目に課長登用され、マネジメント領域へキャリアを広げている。
個人で成果を出す働き方から、チームを導くリーダーへ
まず、ラクスに転職したきっかけから聞かせてください。
前職の人材紹介では採用に至るまでを支援する仕事が中心で、「採用という入口だけでなく、その先の成長やキャリアにももっと伴走したい」という想いが強くなり、人事へのキャリアチェンジを考え始めました。
そんな中でラクスと出会い、人材系出身で未経験から人事に挑戦した先輩が複数いることを知ったことが大きな後押しになりました。
「自分と近いロールモデルがここにいる」と感じられたことで、安心してキャリアチェンジに踏み出せると思えたんです。
さらに、私が入社した2019年当時のラクスは急速な組織拡大の真っただ中で、採用体制も発展途上。自分で考えて仕組みをつくれる余白が大きい環境に魅力を感じ、「新しいことにどんどんチャレンジできる場所だ」と考え入社を決めました。
リーダーの役割を意識し始めたきっかけは何でしたか。
入社後は採用業務に深く携わる中で、求められる役割も徐々に変化していきました。「個人の力だけでは対応しきれないフェーズに入っている」と強く感じたことがきっかけです。
入社3年目には、自身がリクルーターとして営業職だけで年間約70名を採用した年があり、翌年には「さらに採用数を増やしたい」という強い要望がありました。
もともと私は、自分の裁量で工夫しながら目標までやり切る働き方が好きで、3年目くらいまでは「個人で成果を出すタイプ」でした。採用ニーズが急速に拡大する中で、そのスタイルでは対応しきれないと強く感じるようになりました。その一方で、メンバー同士が支え合いながら成果を伸ばし、チームとして大きな結果を出せた場面も数多く見てきました。
この経験を通じて、「個人で頑張る」から「チームで成果を最大化する」へと視点が変化し、リーダーの役割を意識し始める大きな転機になりました。
当初から、管理職をめざしていたわけではなかったんですね。
そうなんです。入社当初は、まずは自分の担当業務で成果を出すことに集中していて、管理職を意識することはありませんでした。その頃、当時のリーダーが育休に入り、リーダー不在になるタイミングがありました。そこで当時の上長に「新しい取り組みを考えるのが好きだし、成功事例をちゃんとチームに展開してくれる。リーダーとしてやれると思うよ」と声をかけてもらったのが転機です。
自分では「組織を引っ張るタイプではない」と思っていたので意外でしたが、「マネジメントの適性があるのかどうか、自分自身でも確かめてみたい」という気持ちもあり、一歩踏み出してリーダーを引き受けました。
実際に取り組んでみると、想像以上にやりがいがあり、メンバー同士で補い合いながら成果を最大化することに、個人で達成する以上の喜びを感じるようになりました。

1on1で気づいた「育成」の本質と、そこから始まった挑戦
もともと人材開発への興味もあったそうですね。
はい。前職では、企業規模が大きいがゆえに育成環境にばらつきがあり、環境によって活躍が左右される場面を多く見てきました。そこから育成の重要性を強く意識するようになり、「将来は会社全体の人材開発に携わる仕事に挑戦したい」と考えていました。当時の私は、「育成=全社向けのプログラムを企画すること」というイメージが強かったんです。
そんな中で、上長との1on1で「河内さんの言う育成って、具体的には何を指しているの?」と問われたことで、自分が本当に目指したい育成の形を見つめ直すきっかけになりました。
改めて考えると、私が最も携わりたいのは「目の前のメンバーの強みや弱みに寄り添い、キャリアの実現を一緒にめざすために伴走すること」だと気づいたんです。
この気づきが、「横に広げるキャリア」だけでなく、「縦に深めるキャリア(マネジメント)」を選ぶきっかけになりました。
縦のキャリアを深める中で大変だったこともありましたか。
課長の前にはアシスタントマネージャー(以下AM)という職位があり、まずは少人数のマネジメントを経験します。そのAM昇格に向けて受講する半年間の研修プログラムが、私にとって一番の壁でした。
特に苦戦したのが、「どんな組織をつくりたいか」という自分のビジョンを言語化する部分でした。もともと言語化が得意なタイプではなかったこともあり、レポートがなかなか進まない日が続きました。
上司との1on1での壁打ちや他受講者のレポートを読み込み、推敲を何度も繰り返す中で、少しずつ「自分の言葉」が形になっていったと感じています。
AMとしての経験を積んだのち、課長昇格に向けた研修でも、他部署の統括部長が壁打ちに付き合ってくれました。
部署の垣根を越えて、昇格に向けた成長を本気で支えてくれる人たちがいることを、改めて実感した時間でした。

私が管理職に挑戦しようと思えた理由
AMを経験してみて、「課長になろう」と決めたきっかけは何でしたか。
AMの頃から上長に権限移譲してもらう機会が多く、チーム運営や意思決定など、仕事の中身は管理職と近い部分もありました。それでも昇格をめざした理由は大きく2つあります。
1つ目は、「よりよい意思決定には、上流の情報が必要だと感じた」ことです。
ラクスには、経営陣とマネージャーがタイムリーに連携できるよう、管理職専用のコミュニケーションチャットがあります。そこでは、社長や役員、他部署の課長から、市場動向や生成AIの取り組み、他社の採用トレンド、経営判断の背景などの一次情報が日々共有されています。
こうした上流の情報に触れることが、私にとって大きな学びになりました。採用の質を高めるためには、「なぜこの施策を打つのか」という背景まで理解した上で判断することが欠かせません。そのためにも、より上流の情報に触れられる立場になりたいと考えました。もう1つは、当時の私の周りには、社内で管理職としてキャリアを築いた女性のロールモデルがまだ多くなかったことです。
私自身、転職時は人材業界出身の先輩をロールモデルにしてキャリアを描くことができました。だからこそ、「次は私が誰かのロールモデルになりたい」という思いが自然と芽生えました。後に続く人がキャリアを描きやすくなるように、自分がその一歩をつくりたい。そう感じたことが、昇格をめざした理由です。
マネージャーをめざす過程でも、上司のサポートが大きかった?
とても大きかったです。マネージャーとしての能力開発や視座を高めるための研修として、コンピテンシー強化プログラムやネクストリーダー育成プログラムを受講しましたが、これらを乗り越えられたのも、上司の支援のおかげだと思っています。
直属の上司との1on1だけでなく、他部署の統括部長にも研修の課題のプレゼンテーションを見てもらい、細かくフィードバックをいただきました。私の考えやビジョンに対して率直な意見をいただき、それらを真摯に受け止めながら、プログラムを乗り切ることができました。
マネージャー昇格が決まった際、上司が私を推薦してくれた理由として、責任感の強さ、困難な状況でもあきらめずに向き合う姿勢、そして採用成功に向けて事業部トップにも物怖じせず意見や相談ができることを評価してくれたと聞いています。
その期待に応えられるよう、現在はマネージャーとしての役割と責任にしっかり向き合いながら、着実に取り組みを進めているところです。
課長として大切にしている、1on1とキャリア支援のスタンス
2025年に課長に昇格されました。率直な心境は?
昇格してまだ数ヶ月ですが、最も変わったと感じているのは「意思決定の重さ」と、メンバー一人ひとりの「キャリアの方向性に責任を持つ立場」になったことです。
特に、メンバーのアサイン、評価につながる役割の設計は、1つの判断がその人のキャリアや生活にも影響します。だからこそ1on1では、本人の自己認識や強み・弱み、将来のキャリアイメージ、今後挑戦したいことなどを丁寧に聞き、「本人の想い」と「組織としての最適」をすり合わせることを大切にしています。
また、課長という立場になると、以前よりもメンバーとの会話に慎重さが求められる場面があります。立場が変わることで、本音を話しにくいと感じさせてしまうこともあるからです。
私自身、これまでの経験の中で悩んだり迷ったりする時期をたくさん乗り越えてきました。だからこそ、1on1では過去の経験や感じたことも適度に共有しながら、少しでも話しやすい空気づくりを意識しています「完璧な上司」というより「ともに考える相手」でいたい──そんなスタンスを大切にしています。

長く活躍できる未来を、一緒に考える採用の向き合い方に
採用に携わる中で、どんなことを大切にされていますか?
採用に携わる立場として大切にしているのは、「ラクスで力を発揮しながら長く活躍いただけるかどうか」を一緒に考えることです。ラクス独自の価値観であるユニークネスやリーダーシッププリンシプルが深く浸透しており、日々の行動や意思決定の基準にもなっています。
ラクスの価値観の中でも、私が特に共感しているのが「ゴールオリエンテッド」です。ゴールを定め、現状とのギャップを把握し、その差分を埋めるために行動を変えていく──とてもシンプルですが、事業運営や評価、キャリア形成にも一貫して通じる考え方です。
「まず動いてみて、振り返ったときに結果がついてきていた」というスタイルが得意な方にとっては、最初は少し独特な文化に感じるかもしれません。一方で、ゴールから逆算して取り組むことが好きな方は、ラクスで大きく成長できる環境だと思います。
採用の場では、「この方がどんな環境であると力を発揮しやすいのか」「ラクスの価値観とどう重なるのか」を丁寧にすり合わせています。採用はゴールではなくスタートです。入社後にどう成長を描けるのかまで含めてお話しすることで、その人にとってベストな選択ができるよう伴走したいと考えています。
最後に、ラクスを転職先の候補としてお考えの皆さんへメッセージをお願いします。
キャリアを考える中で、ライフイベントとの両立に不安を感じる方は少なくありません。私自身も、「誰かに迷惑をかけてしまうかもしれない」と迷った瞬間がありました。
でも今は、「それもお互いさま」と思えるようになりました。ラクスには、個人に依存せずチームで成果を出す文化が根づいていて、もし何かがあっても仲間が自然にフォローしてくれる環境があります。
だからこそ、「今の自分がやりたいこと」に素直でいてほしいと思います。私自身が社内登用で管理職になれたことを、これからラクスでキャリアを築く皆さんのひとつのロールモデルになれたらうれしいです。
ラクスでは、一つのゴールを達成して終わりではなく、次の挑戦に向けて動き続ける文化があります。私自身も、入社してから「ここに留まる」という感覚がなく、常によりよい状態を目指して変化と成長を重ねてきました。
挑戦したい方・自分を変えたい方・キャリアを自分で切り拓きたい方にとって、きっと面白いフィールドになるはずです。
ぜひ私たちと一緒に働ける未来を描いていただけたらうれしいです。
※所属・役職はインタビュー時点(2025年11月)のものです。




















































































































































