PROFILE
青柳 康之
プロダクト部 プロダクトデザイン3課 課長
通信業界でのDX推進やUXデザインを経て、現在はラクスでプロダクトデザイナー組織をリードしている。顧客体験とビジネス価値を高めるUI/UX改善を推進中。
ラクスに入社を決めた理由、背景等を教えてください。
前職では通信業界で新規事業開発やDX推進に携わっていましたが、一定の成果を出した後、新たなサービスを生み出す機会が少なくなり、自分自身もプロダクトに没頭しきれない状況に課題を感じていました。より自分のスキルを活かして、サービスの成長に深く関われる環境を求める中で出会ったのがラクスです。
業務向けSaaS領域で多数のサービスを展開しながらも、UI/UXには改善の余地が大きく、やりがいのある課題が豊富に存在する点に魅力を感じました。面接では多くのメンバーの方に登場していただき、現場のリアルな課題を熱意を持って共有してくれたことで、自分の経験が必要とされ、貢献できる環境だと確信し、入社を決意しました。
プロダクトデザイン3課の業務内容と役割を教えてください。
プロダクトデザイン3課では現在、「楽楽勤怠」「楽楽請求」に加え、2つの新規プロダクトを担当しています。
各プロダクトはフェーズや課題が異なり、たとえば既存プロダクトである楽楽勤怠はすでに多くの機能が実装されている一方で、UIの一貫性や操作性の改善が主なテーマです。一方、新規プロダクトはこれから価値を形にしていく段階であり、ユーザー体験の初期設計から関わることが求められます。
どのプロダクトでも共通して重視しているのは、開発機能の成立ありきで要件が固まってしまわないよう、プロダクトデザイナーが上流工程の議論に積極的に参加し、ユーザー目線での要件検討に関わることです。
特に新規プロダクトでは、ユーザビリティ調査の企画・実施や、初期の仮説を図解やプロトタイプとして可視化し、それを元に関係者との議論を活性化させるといった、体験設計を起点としたプロダクトづくりにも取り組んでいます。
プロダクトによって役割や参加の仕方は異なりますが、いずれにおいても“より良い顧客体験の実現”という共通の目的に向かって、デザインの力を発揮しています。
チームの日々の業務の流れを教えてください。
ラクスのプロダクトデザイナーは、各自が担当プロダクトのUIデザインを担い、フェーズや課題に応じて柔軟に業務を進めています。プロダクトごとに状況は異なりますが、チームとしては「担当プロダクトに閉じず、互いに刺激し合いながら成長できる環境づくり」を重視しています。
週1回の定例会は、現在“報告の場”から“レビューの場”へと移行中で、Figmaで作成したデザインを共有し、各メンバーが意図や背景を言語化し、お互いのプロダクトやデザイン意図を理解する場を作っています。まだまだメンバー間で積極的なフィードバックが交わされているとは言い切れませんが、レビュー文化の醸成を目的に、別の時間を使ってデザイン批評の書籍を用いた輪読会も実施し、客観的視点や建設的な意見の伝え方を学んでいます。
また、プロダクト間で一貫したUI/UXを提供するために、共通のガイドラインやコンポーネントを整備するデザインシステム構築にも着手しており、フロントエンジニアと連携しながら、実装との整合性を意識した設計を行っています。日々の業務では、コミュニケーションツール上での相談も活発で、形式的な報告よりもアウトプットを通じた対話や実践的な学びを重視する文化を育てています。
ラクスのプロダクトデザイナーとして、仕事の中で大事にすべき価値観やスタンスを教えていただけますか？
ラクスのプロダクトデザイナーには、単なるUIの綺麗さを追求するだけでなく、「デザインの力で顧客体験をより良くし、顧客のビジネス課題を解決する」姿勢が求められます。
当社のプロダクトはそれぞれ異なる背景や歴史を持ち、理想通りのデザインに直結しない場面も多くあります。だからこそ、最も大事な価値が何かを見極め、関係者と丁寧に対話を重ねながら、納得を得てUI/UXを改善していく姿勢が重要です。そのためには、自ら課題を捉え、やるべきことを判断し、周囲と連携しながら主体的に動ける力が求められます。
また、組織は個人の挑戦を支援する存在であり、その支援を活かしつつ、逆に組織にも良い影響を与えられるような関わり方ができる人を歓迎します。プロダクトデザイナーとして成長し続けるために、デザインやビジネス、テクノロジーの知識・スキルを貪欲に吸収し、それを周囲に発信・共有できる姿勢も大切です。
今後、AIの進化によって開発プロセスやプロダクトデザインのあり方も大きく変化していきます。そうした変化を前向きに受け止め、自分の価値を再定義しながら行動できる方と、ぜひ一緒に仕事をしたいと考えています。
プロダクトデザイン課では、どんなやりがいを感じられますか？
ラクスのプロダクトデザイン組織では、市場や顧客への影響力が大きいSaaSプロダクトのUI/UX改善に直接関われることが大きなやりがいです。
導入実績の多いプロダクトのグロース戦略に関わることで、デザインの力がビジネス成果に直結する経験を積むことができます。また、成長を続けるラクスでは新規プロダクトの企画が頻繁に立ち上がっており、ゼロベースでのUX設計やプロダクト立ち上げフェーズに挑戦できる機会も豊富です。既存プロダクトにはUI/UXの課題が多く残されており、自らの提案や設計意図をダイレクトに反映できる余地が大きいのも特徴です。
さらに、企画・開発・営業など多様なステークホルダーと連携し、事業の方向性と連動したデザイン提案を行う力も養われます。全プロダクトに一貫性を持たせるためのデザインガイドラインや標準コンポーネントの設計にも関与でき、将来的には業界に影響を与えるスケールでのデザインシステム構築に挑むチャンスもあります。
現在はプロダクトデザイン組織としても整備・成長のフェーズにあり、仕組みづくりから関われる環境で、自らの手でデザイン組織を前進させながら成長できるのが、ラクスで働く大きな魅力です。
青柳さんがマネジメントにおいて重視されていることはありますか？
マネジメントにおいて私が最も重視しているのは、「チームとして力を発揮するには何が必要か」を常に意識することです。メンバー一人ひとりの特性や得意領域を見極め、適切な業務内容や配置を考慮しながら、成長機会を提供できるよう心がけています。
また、ラクスではこれまで機能開発を優先しながら事業を伸ばしてきましたが、UI/UXの重要性に目を向け、デザイン組織を強化するフェーズに入りつつあります。私自身もこの流れに共感して入社しましたが、デザインの価値がまだ十分に認識されていない状況も多く残っています。そのため、プロダクトに対してデザインがどのように貢献できるかを関係者に理解してもらい、顧客体験を本質的に改善できるような環境を整えることも重要なミッションだと考えています。
さらに、プロダクトデザイナーとしての成長支援にも注力しており、メンバーが日々の業務を通じて市場価値の高い人材へとステップアップできるように、どんな経験を積み、何を意識すべきかを一緒に考えていく姿勢を大切にしています。ただ業務をこなすのではなく、成長と貢献を両立できるチームづくりを目指しています。
どのようなデザイン組織を目指していきますか？
私が目指しているのは、顧客の課題を深く理解し、それを解決するUI/UXを常に提供できる、プロダクトデザイン組織をつくることです。そのためには、プロダクトデザイナーが開発プロセスの上流から参画し、顧客視点をもとに積極的な提案ができる状態を標準にしていく必要があります。
また、UXデザインの取り組みをタスク単体で終わらせず、開発工程に自然に組み込めるよう推進しており、ユーザビリティ調査のPDCAサイクルへの定着、定性的・定量的な分析を通じた改善活動も強化しています。さらに、開発メンバーとの連携により、AIの活用や業務効率化も視野に入れ、開発スピードの向上にも貢献していきます。
人材育成においては、知識や経験のインプットとアウトプットの両立を重視しており、業務を通じた学びを発信や議論につなげる文化を育てています。ラクスの開発組織では、最新の技術や知識が日常的にコミュニケーションツール上で飛び交っており、自然と知見を広げられる風土があります。デザイナーが「自分の業務だけに閉じない」状態をつくるためにも、レビュー会や輪読会、横断プロジェクトへの参加など、刺激し合える機会の設計を意識的に行っています。
企業文化としては、目標設定や1on1の機会が定期的に設けられており、メンバーの業務状況や課題を把握しやすい環境が整っています。課題を感じている場合には、上長として一緒に乗り越えていける関係づくりを大切にしています。ラクスでは、一度の成果よりも「継続的に成果を出せる行動や考え方」を評価する文化があり、短期的な目標よりも中長期的な視点を意識したサポートを心がけています。
現在は各プロダクトごとに担当デザイナーを配置していますが、プロダクトに閉じず視野を広げられるよう、課単位をシャッフルしたコミュニケーション機会や、社内勉強会、横断的なレビューや情報共有の場を通じて、デザイナー同士が刺激し合える環境づくりにも力を入れています。
こうした考え方に共感し、自身の経験やスキルを発揮しながら、一緒にラクスのプロダクトや組織をより良くしていこうという意欲を持った方と、ぜひご一緒したいと考えています。UI/UXの力で、業務の現場と顧客体験に変革をもたらす挑戦に興味がある方のご応募をお待ちしています。
