PROFILE
食品業界グローバル最大手企業において、営業、SCMそしてブランドマーケティングと幅広い領域に従事。
その後、スタートアップ企業を立ち上げ、副社長として事業戦略全般を担当し、ビジネスの拡大に貢献。
大手外食チェーンにおける事業責任者を経て、2020年に株式会社ラクスに参画。
2021年10月に楽楽精算事業統括部長、2023年2月より執行役員 楽楽クラウド事業本部長に就任。
さらなる進化にむけ、組織をダイナミックに再編
楽楽クラウド事業本部では、楽楽シリーズとして展開する6つのプロダクト、楽楽精算、楽楽明細、楽楽販売、楽楽勤怠、楽楽電子保存、楽楽請求の事業部門を統括しています。
2023年4月から現在の事業本部制をスタートさせました。
これを機に、各プロダクトの事業部に個別で設けていたマーケティングや営業企画、プロダクト企画(PMM)などの企画・戦略機能を事業本部直下として一元化し、プロダクト別の事業部に“横ぐし”を刺すかたちで再編しました。
これによって楽楽シリーズ全体に関わる施策・戦略を専門的に掘り下げ、統一感をもってより効率的に、スピーディに展開できるようになりました。
そして、プロダクト別の事業部には、インサイドセールス(IS)、フィールドセールス(FS)、カスタマーサクセス(CS)などを集約し、それぞれの領域で顧客の課題解決に尽力しています。
各プロダクトの直面するフェーズが多岐にわたることも、当事業本部の特徴です。
例えば、「楽楽精算」は長年クラウド型経費精算システム市場をけん引し、マーケットリーダーとしての地位を築いています。
一方、「楽楽電子保存」「楽楽請求」は、認知度とシェアを高めていく立ち上げ期にあるプロダクトで、市場自体がこれからさらに拡大していくフェーズにあります。HRテック領域に参入した「楽楽勤怠」は、同領域では後発プロダクトの位置づけで、既存の市場に新たに切り込む段階といえます。
「縦軸」のプロダクト別事業部がそれぞれのフェーズに応じてお客様の課題解決に寄り添い、「横軸」でシリーズ共通の企画・戦略をタイムリーに展開する。
事業本部立ち上げから2年弱で事業を取り巻く環境が急速に変化するなか、こうした組織体制をドラスチックに、スピーディに構築しています。

新たなベスト・オブ・ブリードをめざし、お客様への提供価値を高める
楽楽シリーズではこれまで、経費精算、請求書電子化、販売管理などの個別領域に特化したプロダクトを提供し、それぞれが最適な機能や課題解決を追求してきました。
このようなアプローチを私たちは「ベスト・オブ・ブリード」と称しています。
各プロダクトを顧客の課題やニーズにフィットさせることで、それぞれの領域で導入社数を伸ばし、継続率を高めてきました。
これによって楽楽シリーズの何らかのサービスをご活用いただいているお客様が増え、シリーズとして顧客の裾野を広げてきました。
そうしたなか、次なるステージとして取り組んでいるのが、新たなベスト・オブ・ブリードへの進化です。
各プロダクトが専門性を磨き、お客様の課題解決へ注ぎ込むという従来のベスト・オブ・ブリードのよさを生かしながら、顧客1社1社に複数プロダクトを導入いただき、バックオフィス業務全般を楽楽シリーズで一元的に改善・管理する。この状況をめざし戦略を今後いっそう加速させていく構えです。
楽楽シリーズの新たなブランドメッセージ「よりよく、寄り添う」を掲げ、Webサイトのデザイン刷新など、シリーズ統一のブランディングをスタートさせました。
また、先にお伝えした企画・戦略機能の一元化によって、各サービスにおける顧客体験の均質化や、プロダクトにおけるUI・UXの統一、機能連携を推進し、お客様が「同じ楽楽シリーズだから、安心できるし使いやすい」と、複数プロダクトの導入メリットを得ていただけるように拡充させています。

成果を上げることで、キャリアの選択肢を広げられる
「楽楽精算」をはじめとするプロダクト別の事業部門では、IS、FS、CSの各ファンクションがそれぞれ商談化、商談・契約、導入フォローという役割を分担しています。
同じファンクション内でも、反響からの早期商談化、代理店フォロー、既存顧客への再アプローチ、リファラル推進など、アプローチ先や手法によってチームを細分化することで、効率的に専門性と再現性を高め、成果の最大化を図っています。
今後もマーケットの状況や事業フェーズの変化に応じて、当事業本部も柔軟に変化し、よりいっそう多様な機能を持つ組織へ成長し続けていきます。
新しく仲間に加わる皆さんにとっても、各ファンクションに分かれているからこその高い価値発揮を目指す組織で専門性を深く身に着けられることに加え、「深めて、広げる」ことがいっそう可能になります。
当社では、四半期ごとの社内公募を通じて、社員が自らキャリアを選択し成長できる機会を提供しています。
配属チームで高度な専門性を磨き、異動を通して複数のチームで経験を重ねることで、知見を広げ、複数の専門性を持つ人材へ成長できます。
しかも、プロダクト間の異動もできるため、1社にいながらフェーズの異なるプロダクトを複数経験することが可能です。
例えばFSの場合、SMB(中小企業)向けの営業を経験後、エンタープライズ(大手企業)向けへ、あるいはリファラルセールス(既存顧客からのご紹介獲得)へ幅を広げるといった選択肢があります。
あるいは、ISに転身して商談をつくるノウハウを習得することも可能です。
新規プロダクトの立ち上げに参画したり、マーケティングに挑戦する道も開かれています。
エリア戦略の強化によって、新たなエリアの拠点立ち上げに挑むチャンスも今後増えるでしょう。
このように、多彩な役割、職種、プロダクト、エリアの掛け算によって、選択肢は相乗的に広がります。
もちろん誰もが希望を叶えられるわけではなく、キャリアの選択肢を広げるためには、各フィールドで責任をもって実績をあげることが欠かせません。
その点をふまえ、経験を重ねながら自分の強みや適性を見極められ、めざしたい姿を自ら選択するチャンスがあるのは、キャリアを築くうえで大きなメリットだと思います。

単なる合理性ではない、「誠実な合理性」がある会社
業務・チームの細分化には、業務効率や専門性を高める効果がある一方で、自分の仕事が事業全体にどんな価値をもたらしているのか、全体像が見えにくくなる恐れもあります。
そのような状況に陥らないよう、メンバー全員に自分の仕事が事業の成長とリンクしていることを知ってもらうため、事業方針の浸透と双方向コミュニケーションを大切にしています。
半期に1度の事業本部全体に向けての方針説明だけに留めず、各課を回ってのメンバーとの座談会を開いています。
全国各地の100を超える課を訪れ、メンバーの皆さんと対面で話す機会を設けています。
その場では私から方針の説明を行うだけでなく、自由に質問を受けつけ、事業本部の考えや思いが現場レベルまで浸透するように努めています。
こうしたコミュニケーションの場で意識しているのは、行動指針として掲げる「リーダーシッププリンシプル」と、ラクスらしい思考の特徴を言語化した「ユニークネス」です。
「リーダーシッププリンシプル」とは、社員の皆さん全員に発揮してほしいリーダーシップをまとめた行動指針であり、「自分自身の会社だと思う」、「全体最適視点をもつ」などの11項目があります。
「ユニークネス」はラクスが大切にする4つの思考、「ゴールオリエンテッド」、「着実な継続」、「誠実な合理性」、「不確実性の排除」です。行動と思考、両面で大切にする価値観を言語化し全社で共有しています。
ラクスは、合理的な意思決定を重視する会社です。しかし、決してドライな会社ではありません。
「ユニークネス」の一つに「誠実な合理性」とあるように、社外(顧客・協力会社)はもちろんのこと、仲間に対してとても誠実だと思っています。
私個人でいえば、「誠実な合理性」にもとづいた考えとして、公平性を重視し、社内における情報格差をできるだけ排除したいと考えています。
同じく努力しているのに、ある組織は情報があるのでうまく機能し、ある組織は情報がなくて成果に結びつかないといった状況はとても不公平で、不誠実だと思うからです。
もちろん必要な情報を自ら取りにいく姿勢が欠かせないことは大前提として、事業の方向性や指針などの情報を等しく行き届かせられるよう、先に挙げたコミュニケーションの場を大切にしています。
そして、どのチームも必要な情報に触れられ、より合理的に、よりモチベーション高く行動できる状態をめざしているのです。

自分自身がどこまで成長できるか、期待がふくらむはず
私たちがめざしているのは、日本を代表する企業になること。
そのためには、日本を代表するSaaS企業になることが大前提であり、お客様のバックオフィス業務を圧倒的に改善する企業にならなければいけないと肝に銘じています。
その実現に向けて、楽楽シリーズのブランディングやプロダクト、営業における戦略・戦術の拡充、そしてお客様の課題解決を担うメンバー一人ひとりの高度な成長が必要不可欠です。
今後も事業成長に向けてさまざまな課題に直面し、乗り越えていく必要があるでしょう。
そうした際に、「ラクスを日本を代表する企業に育てるんだ」という気概をもち、主体的にチャレンジしてくれる仲間にぜひ加わっていただきたいと期待しています。
ラクスに加われば、「自分はどこまで成長できるだろうか」と、自身への期待が大きくふくらむはずです。