INTERVIEW 各事業を横断して支援し、全体最適の視点で成長に導く

事業管理統括部 統括部長

津田 竜二

PROFILE

大学卒業後、金融の営業やITベンチャーで企画・営業などを経験。2011年2月に「楽楽販売」の営業としてラクスに入社。その後、複数サービスのマーケティング責任者や「楽楽明細」のサービス立ち上げ、HRテック系サービスの事業責任者を経て、2022年11月より現職。

事業横断のハブとなり、事業経営の最適化を目指す

私が責任者を務める事業管理統括部は、「事業戦略部」「事業人事部」「業務部」の3つの機能を有し、ラクスの多彩なクラウドサービスを展開する各事業部門の運営に横断的に関わっています。そして、そのミッションは事業部門(フロントオフィス)と管理部門(バックオフィス)をつなぐハブとなり、事業経営を最適化することです。

3つの機能それぞれに目を向けると、「事業戦略部」は、各事業の予算計画策定支援やPL・KPIによる予実管理などを通して、計画策定や意思決定、事業運営をサポートしています。

「事業人事部」は、事業部門全体のいわゆるHRBP(ヒューマン・リソース・ビジネス・パートナー)として、中長期的な事業部門のゴールから逆算した全体の人事戦略を立案・実行しています。

「業務部」は、契約・請求管理やコンプライアンスチェクなどの事業部門を横断したオペレーションの実行や、事業部門全体の業務プロセスの最適化を進めて、事業成長を支えています。

当部門はもともと、複数サービスの契約・請求管理のオペレーションを集約したチームとしてスタートしました。その後、サービスラインナップが増え、事業部門内に立ち上げ期、成長期、安定期など様々な事業フェーズの事業組織が増加していく中で、質や生産性の観点から業務集約した方がよいケースが増えたり、各事業ではなく事業部門全体視点で事業分析や戦略立案していく必要性が高まってきました。 そのため、事業部門全体の戦略策定・実行上の様々な課題などに応じて、現在の事業管理統括部では様々な機能を増やしてきました。

次なる中期経営計画を見据え、各機能の体制強化を図る

では、どんな取り組みを進めているかというと、「事業戦略部」の取り組んでいることは、市場や経営戦略の変化に伴う、事業計画策定や事業状況の管理方法のアップデートです。
ここ数年でクラウド市場は、競合の増加などにより状況が大きく変わっていて、これまでのやり方のままでは、着実な事業成長が実現していけるのかという点で不確実性が高まってきています。そのため、市場や経営戦略の変化に合わせて事業計画策定の方法や事業状況の可視化のための新たなKPIの管理方法などの検討を行っています。

また「事業人事部」の取り組んでいることは、管理職不足の解消です。
すでに顕在化してきていますが、次の中期経営計画以降を見据えて長期視点でシミュレーションしたところ、将来的に管理職不足がより深刻化することが見えてきました。この管理職不足を解消するには中途採用にのみ頼るのではなく、内部昇格にて管理職をコンスタントに輩出し続ける体制が必要となります。そのために社員の能力の可視化や、どのように育てていくかを事業部門全体でディスカッションする仕組みづくりなどのタレントマネジメントに取り組んでいます。

最後に「業務部」の取り組んでいることは大きく分けると2つです。
1つ目は、集約している業務オペレーションの遂行が、予測される今後のボリューム増に対して、業務プロセス、システム、人員体制などあらゆる面で耐えられず破綻してしまうことが明白な点です。このままでは事業成長の阻害要因となりうるため、次の中期経営計画以降を見据えて業務プロセスの見直しやシステムのリプレイス検討、体制の見直しなどを進めています。
2つ目は、事業部門全体の業務プロセスにおける内部統制、法的観点の課題です。
事業成長・組織拡大に伴い、これまでは埋もれていた課題が顕在化してきており、ラクスのビジョン達成のためには解消していく必要があります。

このように、事業管理統括部の中でも、各部によって取り組むべき課題も、解決に向けたアプローチも異なります。
そのため目指すビジョンも以下のとおり各部で設定しています。

■事業戦略部
クラウド事業のフェーズの変化に伴い、計画策定支援、意思決定支援、事業運営サポートのアップデートを果たし次期中期経営計画の達成確率を向上させる

■事業人事部
次期中期経営計画で必要な管理職充足のための内部調達パイプラインを実現させる

■業務部
現中期経営計画の達成にとどまらず次期中期経営計画に耐えうる業務プロセスとサービス提供体制を実現させる

意思決定の基準は、「全体最適の視点に立っているかどうか」

これら3つの機能を統括する責任者として、私自身、ラクスの経営層が考える次期中期経営計画を見据え、3つの機能のブラッシュアップと組織強化に挑んでいます。マネジメントする上で意識しているのは、アクセルとブレーキのバランスを取ることです。

各事業組織においては、よりよいサービスをつくり、より多くの売上・利益をあげて事業成長させていくことが求められます。そのため、それぞれの事業において事業成長のためのアクセルを踏み込んでいくことになります。しかしながら、単独の事業において事業成長のために最適と思われる判断も事業部門全体の事業成長にとっては最適とならないケースも存在します。

また、アクセルばかりに意識が傾くと内部統制や法的観点といったある意味ブレーキの機能が疎かになるリスクも高まります。そうならないように、各事業組織のアクセルに対して時には適切にブレーキをかける必要があります。

各事業の運営に横断的にかかわる当部門は、いわばアクセルとブレーキをコントロールする調整弁のような役割・機能を持ち、いかにバランスさせられるかが、事業部門全体における各事業の健全な成長のカギになると考えています。

そして、アクセルとブレーキのバランスを判断する上で重要なのは、全体最適の視点です。
事業部門全体にとって、その判断は最適なのか。どんな局面においても、この視点に立つことを、私は常々意識しています。メンバーに対しても、意思決定の際には「全体最適の視点で、こう判断した」と伝えるようにしています。

私はラクスに入社後、事業部門でキャリアを重ね、営業やマーケティング、新規サービス立ち上げ、事業責任者などを歴任してきました。つまり、アクセルを踏む側が何を考え、どういう論理で行動するのかを身をもって経験してきました。その経験を財産に、事業管理統括部に着任後は、各事業の成長を俯瞰して支援し、全体の内部統制やコンプライアンスの面にも関与しています。

このように、事業部門全体の成長をスコープとし、各事業の横断的な役割と事業部門と管理部門(バックオフィス)のハブとして、さまざまな戦略・課題に対して柔軟に幅広く関わりますので、各事業ひいては会社全体の成長に貢献しているという実感を強く得ることができています。

ラクスの成長に欠かせない部門。主体的に課題に挑める方を歓迎

当部門のメンバーはほぼ100%中途入社です。当部門を志望した理由としては、「事務系や管理系のポジションでありながら、事業サイドに近く、ボトムアップで事業運営の課題に取り組めることに魅力を感じた」といった声があります。現に、メンバーたちは自ら主体的に課題抽出に励み、全体最適の視点をもって課題解決のプロセスを考え、PDCAを回してくれています。

当部門は直接的に売上を上げられるわけではありません。
しかし、複数の事業を展開し、規模拡大を続けるラクスにおいて欠かせない部門だと考えています。

例えば、「事業戦略部」がなければ、事業部門の全体視点での事業計画策定はできないでしょうし、経営判断も不確実性が高まることになります。「事業人事部」がなければ、事業部門における組織・人材の面でリスクの察知・分析が遅れ、長期的な視点では生産性などが落ち込むことになるかと思います。「業務部」がなければ、事業成長を続ける当社において業務オペレーションが破綻してしまい、サービス提供自体が成り立たなくなります。

経営計画の達成に関わる、やりがいの大きな部門ですので、ぜひ意欲的な方々にメンバーに加わってほしいと願っています。
ラクスでは11項目のリーダーシッププリンシプルが掲げられ、日々の行動指針としています。
その中でも当部門では、とりわけ以下の5つを意識しようとメンバーに常々伝えています。

ーーーー

■自分自身の会社だと思う

■全体最適視点をもつ

■誠意をもって人と接する

■費用対効果を考える

■やるべきことを実行する

ーーーー

これから入社を検討される皆さんにも、このスタンスに共感していただけると嬉しいですね。

Back to list