プロダクトの品質に貢献するデザインをアウトプットし続ける

PROFILE

小林 肇

プロダクト部 プロダクトデザイン1課 課長

2003年にラクス入社。「配配メール」の開発に携わり、その後UIデザイナーのチームを立ち上げる。 現在はメールディーラー、配配メール、楽楽販売担当のプロダクトデザイナーが所属するプロダクトデザイン1課のマネージャー。

小林さんがラクスを知ったのはどんなきっかけだったのでしょうか?

前職は化学系の製造業でした。生産性が重要な仕事でしたが、もう少し違う形でのものづくりに興味がありました。ラクスは昔スクール業をしていて、そこでLinuxやプログラミングを学びました。今までとは違った形でものづくりができそうに思い、エンジニアに転職することを決めました。

最初はエンジニアだったんですね!ラクスに入社を決めた理由や、その後のデザインチーム立ち上げのいきさつについても教えてください。

前職を退職後、ラクスでインターンとして数ヶ月プログラミングのお手伝いをしていました。そのときにラクスに入ってみないかと声をかけられて入社することになりました。当時は会社の規模も小さく20人程度しかいませんでした。社内の人も気さくで話しやすかったのもあり入社を決めました。こんなに大きくなるとは想像できませんでした。

入社した当時(2003年)は、Javaエンジニアとしてトラッキングツールの開発を担当した後、しばらく受託開発案件を担当していました。1人で開発を担当していましたが、そこで要件定義を経験することができました。

その後2006年から、今の開発本部長と2名体制で配配メールを開発することになりました。それからしばらく配配メール・クルメルとメール配信プロダクトの開発に従事しました。

エンジニアチームのマネージャーになりましたが、より顧客課題解決につながるプロダクトを考える中で設計・ユーザビリティへの関心が高まり、おもしろさを感じるようになりました。iPhone・iPadが普及しだしたころから、「UI」「UX」といった言葉をちらほら目にするようになり重要度が高くなったことから、プロダクトデザインチームの立ち上げをおこない今に至ります。

プロダクトデザインチームの目的や役割を教えてください。

顧客課題を解決する優れたUXをつくることがミッションです。
プロダクト開発のハブとして、PdM(プロダクトマネージャー)と連携して、課題解決のための最適解を導き出します。

PdMの意図を理解し、画面遷移やUIを考えエンジニアに協力して要件定義したり、顧客の業務を理解するためにインタビューしたり、UIライブラリを整備したりしています。

ラクスのクラウドサービスはすべてBtoBの業務アプリのため、それぞれに業務ドメインの知識が求められます。UIデザイナーは担当プロダクトのドメイン知識を学び、解決すべきユーザーの課題にフォーカスして、解決策を考えます。

どういう雰囲気の人が多いでしょうか?

デザインに限らずAIなど新しい技術を調べて試してみるメンバーが多いです。
横断部署なので、担当しているプロダクトがそれぞれ異なったりもしますが、デザインツールやAIの情報、試してみたことをミーティングやチャットで共有しています。

定期的にそれぞれ学んだことを発表する場を設けて、チーム全体の知見を貯めてスキルアップも図る取り組みもあります。私もメンバーから教えてもらうことが多いです。

開発フローへのUIデザイナーの関わり方について教えてください。

製品企画とPdMが中心となって、要求・課題を整理します。その要求・課題をもとに、デザイナーが画面遷移やUIを考えます。ツールはFigmaを使っています。

デザイナーが作ったプロトタイプの画面を、プロダクトマネージャーやエンジニア・製品企画・カスタマーサポートのメンバーとミーティングを重ね、詳細な要件を詰めていきます。

デザイナーが画面を早期に可視化することで、要件の漏れやユーザビリティの課題がみつかり、より分かりやすい使いやすく品質を上げていきやすくなります。

入社された方と取り組みたい課題はありますか?

市場の変化や顧客ニーズに素早く応えていくためには、アウトプットのスピードが欠かせません。

私たちは今、日々進化を続けるAI技術にキャッチアップすべく、さまざまなツールを試しながら、より効率的なワークフローの構築に取り組んでいます。まだ模索と試行錯誤の段階ではありますが、手戻りを減らし、スピーディかつ価値あるデザインを届けられる体制を目指して、チーム一丸となってチャレンジを続けています。

また、これから入社してくる方とは、顧客の業務や課題を深く理解し、本質的な課題を解決するUIを一緒に考え、つくっていきたいと思っています。
私たちは単に見た目を整えるだけでなく、「このUIによって、ユーザーの業務がどう変わるか」「本当に役に立つ体験になっているか」という視点を大事にしています。

そのために、エンジニアやPdMとも密に連携しながら、チーム全体で課題を捉え、解決に導けるよう一緒に取り組んでいけたら嬉しいです。

最初は顧客の業務に詳しくなくても大丈夫ですか?

中途入社の方を多く採用しており、入社直後は担当プロダクトのドメイン知識・プロダクトの仕様を理解するところから始めていただくので大丈夫です。学習スケジュールを組んで、最初にしっかりと学んでもらいます。顧客の業務や課題を深く理解することが重要なので、顧客要望を読んだり、営業の商談動画を視聴したりして顧客理解の解像度を上げる取り組みもしています。

プロダクトを隅々まで操作し、プロダクトの理解が深まってから、まずは小さな改善からスタートして徐々に大きな機能デザインを担当してもらいます。さらには、デザイン上の負債もあるため改善のためのロードマップを考えたり、UIライブラリの整備もおこなっていただきます。

求められる知識・スキル・心得等はありますか?

1つは顧客の業務や課題解決に関心が高い方です。

BtoBの業務システムでは、いかに顧客の課題を解決するかがとても重要なため、どれだけ顧客の業務を理解しているかがとても大事になります。業務理解は簡単ではないですが、課題解決につながるデザインを考え、作るのは非常にやりがいがあります。顧客の困りごとを自分ごととして考えて解決する姿勢や、デザインの費用対効果も求められるため、UIデザイナーとしての成長機会になると思います。

もう1つはコミュニケーションが好きなことです。

開発フローの中で、UIデザイナーはエンジニアや製品企画・カスタマーサポートの方など多くの職種の方と関わります。エンジニアからは技術的な制約を教わったり、カスタマーサポートからは顧客の声を伝えてもらうことがあります。顧客の要望を聞き何が求められているのかを考え、それをデザインに反映するのはもちろん、UIデザイナーが設計したデザインの意図を開発チームに伝えることが頻繁にあり、コミュニケーションは非常に重要です。

UIデザイナーとしてのキャリアパスにはどのようなものがありますか?

マネジメントまたはスペシャリストの選択肢があります。

マネジメントは、目標管理や育成を中心に、チームメンバーのマネジメントをおこないます。進捗管理をおこないプロジェクトの進捗にも責任を持ったり、1on1をしてメンバーのモチベーション管理や成長のための支援もおこないます。

スペシャリストは、UIデザイナーとしての高いスキルでプロダクトの品質に寄与するだけでなく、デザインチーム全体のスキルアップや仕組み化等に貢献します。

ラクスのプロダクトデザイナーのやりがいは何だと思いますか?

自分たちが作ろうとしている機能や改善で多くのお客様の業務を楽にできること、これが一番のやりがいです。お客様の業務には複雑なものが多い分、その業務プロセスを知れば知るほど私たちのプロダクトの役割を強く感じます。

プロダクトデザイナーはカスタマーサポートや営業とも連携し合っていますが、実際に日々の業務が効率的になったというお客様の声を聞けたときはとても嬉しく、励みになりますね。

小林さんご自身は、どんな時に仕事のやりがいを感じますか?

メンバーがそれぞれに時間をかけて考え作り出してくれたデザインによって、プロダクトの品質向上に大きく貢献できたときは非常に嬉しいですね。

もちろん、アウトプットは新プロダクト立ち上げのような大きなものから、既存プロダクトへの機能追加や改善まで多岐にわたるため簡単ではありません。しかし、1人の力だけでなく、メンバー同士でアイデアを壁打ちすることで品質を高め、良いアウトプットが出せたときが、チームである意義を感じられる瞬間です。

今後はUIデザイナーチームをさらに拡大し、より難易度の高い顧客課題に対して、UIデザイナーがデザインのスキルとドメイン知識を活かして、プロダクトを継続的に改善できる体制にしたいと思っています。

デザイナーチームの課題と向き合われる日々かと思いますが、オフタイムはどのように過ごされていますか?

趣味は野外フェスや相撲観戦とかですね。最近は子育てのため家族と過ごすことも増えました。一緒に散歩したり、子供が喜ぶおもちゃを工作したりもしています。19時頃には会社を出るようにして、家庭と仕事のバランスを取るようにしています。

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