お客様の声を聞き、デザインから製品をより良く改善したい

PROFILE

江原 雄二

プロダクトデザイン課

高校時代に建築、専門学校ではイラスト、漫画を学ぶ。ASPサービスの運営アルバイトでキャリアをスタートし、動画配信サイトベンダーを経て、発券端末など組み込み系開発を経験。その後、医療機器、カメラ、車関連のデザインを経験し、ラクスでWEB開発に戻ってきた。最近のオフタイムの過ごし方は釣り。

まず、江原さんの業務内容について教えてください。

楽楽精算のUIUXデザインを担当しています。チームではメンバーに知識共有や案件対応レビューを行っています。

ラクスに入社を決めた理由、背景等を教えてください。

ビジネス規模が大きく急成長しているプロダクトについて、ドメインを深く理解したデザインに関われることが理由です。

もともとデザイナーを目指したきっかけは、絵を描くことが好きだったため、デザイナーならそれに近い仕事ができる印象があったためです。専門学校を出てアルバイトしてMacを買ったのでMacでできる仕事を考えていました。当時はFlashが盛り上がっていた頃なので印刷よりWebに興味を持っていました。

デザイナーの経験を積む中でtoB系のデザインに楽しみを感じていたため、今回の転職でもtoB系の仕事を探していました。医療機器など、業務特有の知識いわゆるドメイン知識がないとデザインできないような仕事が好きだったんです。

そんな中でラクスを知りましたが、toB SaaSのプロダクトを複数持っており、多くの経験が得られそうだったことが魅力でした。あと面接では小林さんが落ち着いた雰囲気だったこと、開発本部長の公手さんがオフィスを案内してくれて働くイメージがついたことが決め手となりました。

ドメイン知識が求められるデザインが好きだったのはなぜですか?

人が行う作業のプロセスを美しく合理的にデザインするのが面白いからです。

例えば、戦闘機のコックピットやシンセサイザーのノブの配置は整然としていますが、行う作業やシステムの工程を自然と効率的に進められるレイアウトになっています。こういう専門職が使うツールに憧れがあるんです。
さらに、そういった道具を使って専門職は一般人には到底できない事をやってのけます。そういった姿は単純にかっこいいです。子供のころにバスの運転手さんなどがスターに見えるそんな感覚が原点かもしれません。

日々の業務の流れを教えてください。

主に要求確認段階からMTGに参加しています。
プロダクトには様々な課題が存在しますが、PdM、製品企画(PMM)が適切に取り組むべきものを定め、要求を決めていきます。私たちデザイナはその要求を信頼していつもデザインをしています。
要求理解の精度をとても大事にしており、PdMから事前に情報共有していただいたり、早くから内容のキャッチアップをするようにしています。

機能要求が決まった段階でUXの検討に入ります。
まずはエンジニアと要求の実現性を含めて検討しますが、エンジニアからはシステムの範囲で実現可能なスコープを出してくれます。デザイナはそれに信頼を置く形で、開発の難易度も測りながらUX上の改善提案を行います。

その結果双方で合意したデザインを製品企画、CS、PdMとも合意して確定します。その後は、文言決定、実装後のUIレビューなど下流まで担当します。

リリースサイクルは3ヶ月に一度行っており、上流から下流まで対応しているので、バージョンをまたにかけて業務することがあります。しっかりと仕様を頭に描けないと混乱することがあるので、難しい仕事ですね。

要求の段階からMTGに参加とのことですが、デザイナがお客様理解のために取り組んでいることはありますか?

CSがお客様の声を継続的に蓄積しているので、要求確認、UXの合意時の各段階でCS、PMMからその情報を得て、デザインに反映するようにしています。

以前は製品企画との協業も行っており、顧客インタビューに出席することもありました。社内有識者のインタビューに協力したこともあります。業務傍ら上流に対応するのはとても難しいですが、得られるものが大きいのと、様々な人の仕事、考えに触れる機会は非常に有益ですね。

ドメイン理解の取り組みはここ2年間、1日2時間程度続けてきました(最近は1時間程度)。デザインチームとしてはラクス経理の業務を見学して業務フロー理解に努めています。その他、SaaS市場の最新情報収集、他社調査、関係省庁のリリース、経理、税理士、公認会計士向けの情報サイトも巡回していますね。個人的にはさらに専門家(経理、税理士、公認会計士)の方のSNSをフォローして、経理の関心事をいつでも収集できるようにしています。

最新の動向もしっかり確認

ラクスのデザイナーとしてのやりがいは何ですか?

SaaS企業として規模拡大を続けるラクスで、会社の成長に貢献できることです。会社が成長していく過程で、自分がやったデザインの仕事を形に残していけるのもやりがいですね。楽楽精算は運用実績があり累計導入社数No.1サービスなので、成長による変化と、変えない部分のバランスが良いと思います。製品がさらに成長を続けるなかでチームに優秀な人もどんどん入ってきており、学ぶことが多くこれからが非常に楽しみですね。

チームとしても常に新しい取り組みが必要とされ、入社からこれまでやり方が短い期間で変わっていきました。こうした早い変化は成長のあかしと感じます。常に足りない、どうにかしなければならない状態。それが体感できるのは貴重な体験だと思います。

私の新しい取り組みとしてはOJTプログラムの明確化があります。これまで数年デザイナーは一人体制でやってきたので、体系的なOJTは行っていませんでした。しかし、楽楽精算のデザインニーズがどんどん増えており、ドメイン学習の難しさ、システム自体の難易度も高いことからOJTが無ければチームとしての成果が高まらないと危機感を感じ、業務の傍らOJTプログラムを作っていきました。

チームが拡大中とのことですが、プロダクト作りに変化はありますか?

デザインチームがドメイン理解を深めることで、エンジニアチームと協力して顧客満足を目指す流れができてきたと思います。

2022年の12月に新しいデザイナーが入社してくれてチームメイトになってくれたのですが、地味なドメイン理解も進めてくれて今では私よりも知識がある状態です。非常にプロフェッショナルだと感じますし、周りも徐々に認めてきてくれているように感じます。

エンジニアから仕様相談をされる機会も多くなりました。楽楽精算は非常に複雑な機能と多彩なお客様の使い方があると思いますが、そういった難しい状況の中、我々に決断をゆだねてきているのは、信頼の証拠だと思いますので、それを失わないように仕事を続けなければなりませんね。

エンジニアとのコミュニケーションもここ2、3年で大きく変わってきたように感じます。これは意識的に変えたのですが、エンジニアをリスペクトして、コミュニケーションコストを下げる取り組みをしました。具体的にはチャットツールで即レスしたり、依頼に対して受取返答することで、依頼してくれたエンジニアが不安になり、仕事に集中できないような状況を作らないようにしました。楽楽精算のエンジニアは優秀なので、エンジニアリングに集中し、その力を存分に発揮できることは顧客満足にも通ずることと考えています。

ドメイン理解が成長の原動力といえそうですね。最後に、江原さんの今後の目標を教えていただけますか?

楽楽精算を担当するデザインチームはまだまだ少人数体制です。ボトルネックが発生しないようにチーム力を高め、周りの役に立ちつづけられるようになるのがまず目標となります。その後もお客様の声を聞きつつ、デザインから製品をより良く改善していきたいですね。

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