PROFILE
西角 知佳
楽楽勤怠開発1課
2015年に新卒で入社し、楽楽精算の運用・開発を担当する。2019年に楽楽勤怠のサービス立ち上げを機に異動。現在も楽楽勤怠の開発を担当しており、最近は上流工程を中心にプロダクト開発へ携わっている。最近の趣味はミラーレス一眼カメラで近場の風景を撮影すること。
西角さんの現在の仕事について教えてください。
楽楽勤怠の上流工程チームのリーダーとして、要件定義を担当しています。
楽楽勤怠の開発フローでは、要件定義で作成した要求仕様書を基に実装を行うため、何を実現するかの決定から詳細な仕様策定まで幅広く検討しています。PdMやビジネスサイドのメンバーと仕様の相談をしたり、法要件に関係するものは社労士の方に確認いただいたり、決められた時期までにリリースできるかプロジェクトマネージャーと調整したりと様々な人と関わりながら仕事をしています。
また、最近は上流工程チームのメンバー増加に備えて育成プランの策定も行っています。要件定義やそれに伴う仕様検討は、開発工程の中でも作業の進め方を言語化しにくいものであると感じています。そのような難しさがある中で、後工程で考慮漏れによる手戻りが発生しない仕様書をメンバーが作成できるような仕組み作りを進めています。
お客様の声に触れていた経験が、ものづくりに対する姿勢を形成した
元々は、どのような業務に興味をもってラクスに入社したのでしょうか
上流工程から下流工程まで幅広く関わりたく、自社サービスを提供している企業を中心に情報収集していたのですが、ハッカソンを通じて知り合ったラクスの先輩エンジニアたちの話から、「ラクスでなら自分がやりたいことに挑戦できる」と感じ、入社を志望しました。
入社当時、開発ではなく運用チームに配属されたそうですね
はい。入社後は楽楽精算の運用チームとして、サポートチームからの問い合わせに対して、資料やソースコードから仕様を確認し、回答方針を先輩に確認のうえ回答していました。入社して間もない段階でお客様に近い声に触れることができたのは、自身のものづくりの姿勢の土台になったと思います。
運用チームでの業務を通して楽楽精算の製品理解はもちろん、エンドユーザーや顧客をフォローしている営業担当やサポート担当がどのようなことを気にしているのか、生の声を通してリアルに掴んでいくことができました。
2年目になるとそれに加えてサービスの裏方にある契約管理システムの機能改修に携わるようになりました。
2年目で開発チームに異動。
3年目からは大規模改修の設計・開発も
開発チームに異動後はどのようなことをされたのですか
楽楽精算の新機能の設計や実装に携わりました。クレジットカードの決済情報を中間サーバに取得しにいく機能の改善など、楽楽精算に関連するサブシステムの改修を担当していました。コードを書くのがとにかく楽しかったことを覚えています。
3年目になると、設計も担当するようになりました。
上流工程に挑戦できたのは嬉しかったのですが、一方でコードを書く時間が減ってしまい、「やっぱり自分で書きたいなぁ」という思いが膨らんでいきました。
3年目で設計も担当するのはすごいですね!
このときの改修は領収書ファイルの保管場所を変えるというものだったのですが、影響範囲が多岐にわたり、とても慎重な対応が求められました。
契約管理システムなど運用業務の知識も含めて全体を俯瞰し、影響範囲を踏まえた設計をしなければならなかったため、運用チーム時代の経験が活きたプロジェクトでした。大規模な新機能の設計を担当し、大きなトラブルもなく完遂できたのは自信に繋がりました。
以降はずっと設計担当なのでしょうか
実は、設計観点を勉強するためにもう一度開発を担当したいと上司に相談しました。経験を積んだ設計者が作成した設計書をもとに開発して、「どういう設計であれば開発がしやすくなるのか」を体感したかったんです。
私の中では、中~大規模開発の経験を積まずに設計を担当することになったため、自身の設計の進め方が開発者にとってやりやすいものになっているか不安を感じていました。「他の設計者は開発者にとってわかりやすい設計書をどのように作成しているのか」「開発者とどのようにコミュニケーションを取っているのか」を知りたくてそうしたお願いをしてみました。
もちろんすぐにということではありませんでしたが、上司に調整をしてもらってその後のプロジェクトでは開発担当としてアサインされました。

新しいことを学んでいくことが好き
2019年からは新サービスの開発メンバーに選抜されたと伺いました
はい。入社5年目の2019年の秋頃から、楽楽勤怠立ち上げの初期メンバーに選抜され実装を担当しました。サービスを0から作り上げるという経験はなかったので、今までにない課題ばかりですし、これまで触れたことがない技術もたくさん出てきました。「難しい」と感じることが多くありますが、一方で毎日が勉強になって本当に楽しかったです。また、このときにドメイン駆動設計の考え方に触れ、ソフトウェアの価値について関心を持ちはじめたのは大きな変化となりました。
現在はどんな課題に取り組まれていますか?
現在担当している楽楽勤怠の要件定義においては、実現したいことが山積みかつリソースが限られている中で、いかにユーザーが楽になる機能を提供できるかかを日々考えています。ユーザーに価値を届けることに興味を持っており、将来的にはプロダクトマネジメントに携わりたいと考えています。機能を利用したことで業務が楽になったという声をユーザーからいただくのは今も昔も嬉しいですね。
中期的には楽楽勤怠では0→1から1→10へのフェーズを間近に見てきたことで、事業のスケールに伴う課題を実感しています。 今までは阿吽の呼吸で回っていたように見えていた物事が、人数増加に伴いスムーズに回らなくなったりするなどですね。 現在取り組んでいる育成プランの策定もこの課題から端を発するものになります。 属人化を極力避け再現性を高められるようなプロセス作りを進めています。
運用、設計そして新サービス立ち上げからグロースと様々な挑戦をされているかと思います。このキャリアを実現できている要因、理由(ワケ)は何だと思われますか?
やはり「学ぶことが好き」といった想いを常に上司や先輩と共有してきたことでしょうか。
ラクスはエンジニア主体でプロダクト開発に携わることができ、かつ自身で考える必要のある範囲が大きいため、自分次第でチャンスが得られます。
すべてが叶うわけではありませんが、それでもいつも行動してくれる上司・先輩・同僚に囲まれているからこそ、さまざまな挑戦をすることができているのだと思います。